2025/02/0619世紀のヨーロッパを舞台に、“生命創造”への飽くなき探求や“愛と友情”を、流麗かつメロディアスな音楽にのせて描いた韓国発の傑作ミュージカル『フランケンシュタイン』が、5年ぶり3度目の上演を果たす。2017年の日本初演、2020年の再演では“フランケンシュタインロス”を生むほど、多くの人々を熱狂させたパワフルな作品。ゴシックロマンの名著「フランケンシュタイン」の大胆なアレンジ、メインキャスト全員が一人二役を演じるトリッキーな演劇的作劇、驚異の音域幅の美しい楽曲など、一度観れば強烈に心に残るミュージカルが、新キャストを迎えて4月~5月に東京や兵庫で上演される。
1月30日(木)、初演より本作に出演する中川晃教が、大阪でおこなわれた合同取材会に出席。2002年に『モーツァルト!』主演で鮮烈なミュージカルデビューを飾り、『ジャージー・ボーイズ』など数々の舞台で活躍してきた中川をもってしても、「挑む!」という気持ちに拍車がかかる本作の魅力や、再演から5年を経ての自身の変化などを語った。
科学者のビクター・フランケンシュタインと、闘技場を営む悪党ジャックの二役を演じる中川。「二役を演じることが、この作品のエンターテインメント性のひとつであり、“人間とは何か”というテーマも掘り下げやすいようにつくられている」と見どころを語る。「世界ではさまざまなことが起こっていますが、人間の平和や幸せ、誰もが抱く希望や理想といった普遍的で変わらないものが、この作品のテーマにあります。そのなかで、“死”から“生”を創ろうとする男を再び演じるということで、僕自身、信念をもってエンターテインメントを創っていかなければと思います」と力を込める。
一方で、役作りには変化が。「再演では二役を演じることで、ひとりの人間の孤独が反動として生まれ、その反動を利用して演じていたんです。今回はビクター・フランケンシュタインという人間をもう少し深掘りしてみたい。自分のやるべきことに実直に向き合う彼の男くささ、人間くささなど、少し自分が避けていた部分の表現も見いだせたら」と、新たな課題を挙げる。天才肌の科学者でありながら、アンリと友情で結ばれ、無実の罪で命を落とした彼を生き返らせたいと“怪物”を創造するフランケンシュタインの心の軌跡が、より一層見えてきそう。
ビクター・フランケンシュタイン/ジ
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